AVIF 形式とは — AV1 ベースの次世代画像フォーマット
AVIF 形式の構造(AV1 + HEIF コンテナ)、10・12 ビット HDR と透過、ロイヤリティフリーのライセンス、ブラウザ・Android の対応状況(2026年)とエンコードの遅さを解説します。
AVIF(AV1 Image File Format)は、Google・Mozilla・Netflix などが参加する Alliance for Open Media(AOMedia)が作った画像形式です。ロイヤリティフリーの動画コーデック AV1 の 1 フレーム(イントラフレーム)として画像を圧縮し、それを HEIF 系のコンテナに収めます。仕様 1.0.0 は2019年2月に発表され、その後の改訂を経て2025年10月に 1.2.0 が公開されました。
特徴
- 高い圧縮効率:同じ画質で JPG はもちろん、WebP よりも小さくなることが多くあります。特に低ビットレートでは、JPG のようなブロック跡ではなく、なめらかにつぶれる形で画質が落ちるため目障りになりにくいのが特徴です。
- 広い色域と HDR:チャンネルあたり 10・12 ビットと HDR の伝達特性を保持できるため、最新の HDR ディスプレイ向けの写真に適しています。
- 透過・アニメーション:アルファチャンネルと画像シーケンスの両方に対応しています。
- ライセンス:AOMedia の特許ポリシーによりロイヤリティなしで使えるため、HEVC ベースの HEIC とは違ってブラウザに広く採用されました。
ブラウザの対応状況(2026-09-23 時点)
Can I use のデータでは、世界のブラウザ利用者の約 95% が AVIF を表示できます。
| ブラウザ | 対応開始 | 備考 |
|---|---|---|
| Chrome | 85 | — |
| Firefox | 93 | アニメーション AVIF は 113 から |
| Safari | 16.4(部分対応は 16.1、macOS 13 以降) | 16.x の一部はアニメーション非対応 |
| Edge | 121 | 2024年初めに対応 |
ファイル構造と HEIC との関係
AVIF は HEIF と同じ ISO ベースメディアファイルの構造を使うため、ファイルの先頭に ftyp ボックスがあり、静止画は avif、画像シーケンスは avis というブランドが記されます。つまり HEIC と AVIF は、同じ系統の箱に異なるコーデック(HEVC と AV1)で圧縮した画像を収めたもの です。コーデックのライセンスの違いが、2 つの形式の運命を分けました。HEVC ベースの HEIC はブラウザ対応が Safari にとどまった一方、ロイヤリティフリーの AV1 ベースの AVIF は主要ブラウザすべてに採用されました。
Android の対応
Android の開発者向けドキュメントによると、Android 14 から AVIF(ベースラインプロファイル)のデコーダーとエンコーダーが必須で搭載されています。それより古い端末では、アプリが独自のデコーダーを組み込んでいない限り AVIF を開けないことがあります。
限界
- エンコードが遅い:圧縮の計算量が多いため、大きな写真を何枚も変換すると JPG・WebP よりはるかに時間がかかります。ブラウザ内でエンコードする場合は、端末の性能差がはっきり表れます。
- プログレッシブ表示なし:MDN によれば、AVIF はダウンロード中にぼやけた全体像を先に表示するプログレッシブレンダリングに対応していません。
- ツールの互換性:ブラウザ以外の古い編集ソフト・ビューアー・文書ソフトでは開けないことがあります。ブラウザによっては Canvas から AVIF で保存する機能に対応していない場合もあります。
主な用途
Web サイトのメイン画像や写真のように、一度エンコードして何度も配信する 画像。転送量の多いサイトほど効果が大きくなります。古いブラウザ向けに <picture> 要素で JPG・WebP の代替画像を一緒に用意するのが一般的です。
他の形式に変換するとき
- AVIF → JPG・PNG:10・12 ビットや HDR の情報は 8 ビット sRGB に減ります。HDR 写真は明るい部分が白飛びしたり、色が違って見えたりすることがあります。
- JPG → AVIF:容量は大きく減りますが、画質を下げすぎると肌や質感がつぶれて見えます。結果は比較スライダーで確認してください。
- 形式選びの基準は JPG vs PNG vs WebP vs AVIF にまとめました。
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